cat!cat!cat!2020の会場にはそれぞれ、「猫についてのお話」を展示しておりました。これらは、参加して下さいました店主さまや展示作家さま、みなさまのそれぞれのエピソード。そっと置かせていただいていましたので、読まずに会場を後にされた方も多いと思います。そして遠方のみなさまにもぜひ読んで頂けたらとも。想いの込もった文章。アーカイブとしてひとつずつご紹介させて頂きたいと思います。
猫の保護
猫を保護するきっかけになったのは、震災の年の夏に庭に迷い込んできた白い猫でした。
わが家には半年ほど前に里親になったばかりの虎猫がいましたが、多頭飼いするつもりはなく
まして自分たちが野良猫を保護するなんて考えたこともありませんでした。
白い猫は体格が良く、長毛で飼い猫のように見えましたが、毛は薄汚れていて、お腹を空かせて、さらに脚を怪我していました。日に日に足先が腫れ上がり、歩くのも不自由そうな姿を見てこのままにしておくのも可哀そうだと病院で治療を受け、次の通院日までのつもりで庭先に寝床を用意しました。ところが数日庭先で暮らす間にすっかり私たちに慣れてしまい、自分から家に入って来てしまいました。これが私たちが最初に保護したシロタロウです。
シロタロウはその後腎臓を患い、闘病の後2016年に亡くなってしまったのですが、あのまま野良猫で生きるよりは幸せな猫生だったのではないかと思います。
シロタロウをきっかけに、私たちは庭にやってきた野良猫を昨年までに9匹保護しました。そのほとんどは子猫で、幸いにもそれぞれご縁に恵まれ里親さん宅で幸せに暮らしていますが一昨年に保護した母猫と雄猫1匹は野良猫気質が強く、避妊手術の後リリースし、地域猫として生きています。
9年間で9匹の保護は決して多い数ではありませんが、近所の野良猫は確実に減ってきているように思います。私たちは仕事を持っていますので、保護活動に多くの時間を割くことは出来ません。出来る時に出来るだけのことしか出来ませんが、それでも良い結果に結びついてくれたら何よりです。野良猫が減ることで猫が好きな人も嫌いな人も心配な気持ちが軽くなることは間違いありません。
galerie arbre わきさかみゆきさん
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